そもそも旅の目的は?
「JAL Wellness & Travel」というアプリのメニューの中に、「チェックイン」というチャレンジ企画が幾つかあります。そのひとつに全国のJAL就航空港に行くと、1か所に付き50マイルが獲得できる(2026年3月31日まで)というものがあります。今回奥尻&函館空港に行ってマイルを獲得しようと、1泊2日の計画で奥尻島に行ってみました。結果、全く予定と違った旅になってしまったんですが、それも旅の醍醐味のひとつ。まずは丘珠空港から出発です。
丘珠空港から奥尻空港へ

丘珠空港と奥尻空港との間は、週2回、金曜日と日曜日にHACが直行便を飛ばしています。機体は、プロペラ機のATR42-600。この機体、1Cと1Dの席が機体後方を向いていて、結果として2Cと2D席とお見合いするような席になっています。今回丘珠からの行きは2D、函館からの帰りは2Cと、行きも帰りもこの席になってしまいました。

何も好き好んでこの座席にした訳ではなく、いやむしろ避けたかったのですが、旅を思い立った時が結構直前だったためもあって、行きは窓側がここしか空いていなかったのと、帰りはそもそもここしか空席がなかったのです。

向かい側が空席でありすように…との願いもむなしく、出発直前に乗り込んできたのは、高校生らしき男子2人組。ただこの2人、お互いをスマホで撮りあったり、窓からの景色を撮影したりと、旅を楽しんでいるのが微笑ましくいい感じの2人だったので助かりました。閉口したのは隣席の女性。やたらと足を組みかえて、その度に足先がこちらに深く領空侵犯してきたのです。かなりの鬱陶しさでした。
一応非常口があるので、足元は広いのですが、結局前に人が座っているため、足を伸ばしたりするのも難しく、目線のやりどころにも困ったりで、事前に思ったように、やはりできる限り避けたい席のひとつでした。

飛行時間50分の間に飲み物サービスもあるなど、飛行自体は順調だったものの、機材整備のため出発が遅れたこともあり、結局定刻より20分程遅れて奥尻空港に到着しました。
奥尻島内の交通事情

奥尻空港の搭乗待合室には、水のペットボトルのフリードリンクがあるそうなのですが、到着ロビーには残念ながらそういったものはなく、おとなしく自販機で飲み物を購入。

まずは空港近くの青苗地区にある「奥尻島津波情報館」へ、30分ほどかけて歩いて向かうことに。炎天下になぜ30分も歩くことになったのかというと…実は空港には1日1便、函館か丘珠から同じ時刻(12時15分)に飛行機が到着するのに、島内の公共バスが、うまくそれにリンクしていないという驚きの事実があるからなんです。青苗地区やフェリーターミナルのある奥尻地区に向かうのに、1時間半近くも待たなければいけないのです(ちなみに島の東側に行くバスでも30分以上待つ必要があります。下記奥尻町のHPからの画像を参照)。一応乗り合いタクシーの案内もあるのだけれども、奥尻地区まで1000円もかかり(バスは200円)、しかもタクシー運転手に用事がある時は、運行しないこともあるとの噂も耳にします。

予定では、空港発13時41分のバスに乗ってフェリーターミナルまで行き、夏季だけ運行している15時発のフェリーに乗って江差に渡り、そこからバスに乗り換えて函館に行って1泊。翌日函館観光をして午後の便で札幌に戻ることにしていました。
バスが来るまでの1時間半、空港にいても暇だし、どうしようかと思ってグーグルマップなどを見ると、青苗地区に「奥尻島津波館」があるのを発見し、ひとまずそこまで30分程かけて歩いていき、見学が終わったあたりでちょうど「津波館」にもバスが来るようなので、それに乗ってフェリーターミナルに行くことにしました。ということで30度を超える猛暑の中、テクテク30分歩いて「津波館」に向かったわけです。
奥尻島津波館にて

歩く人など誰もいない中、高台への避難路があちこちにあるのを見ながら、汗ダラダラになって「津波館」に到着。ただ付近の道路や建物近くにバス停が見当たらなかったため、「津波館」のスタッフに聞くと「向こうに見える坂からバスが降りてくるので、バスが来たら手を振って合図すれば停まってくれる」とのこと。しかし、ここで「どこで手を振るのか」をきちんと確認しなかったために悲劇が訪れることに…。

1993年に起きた「北海道南西沖地震」による津波で、大被害を受けた奥尻島。中でも青苗地区は津波に街自体が飲み込まれ破壊つくされるなど、甚大な被害を受けた場所です。その記憶を後世に伝えるために建てられた「津波館」は、なかなか見ごたえのある博物館でした。島に来た際は、必ず行っておきたい場所のひとつだと思います。

「津波館」のそばにある慰霊碑「時空翔」などを見学していると、バスが来る時間となり、津波館の建物前で待っていると、バスが坂道を降りてくるのが見えてきました。「津波館へのゲートを曲がってこちらにきたら手を振ろう」と思って待ち構えていたのですが、何とバスはゲートの中に入ってこず、そのまま道を直進して行ってしまったのです。一瞬どこか違う道から入って、こちらに回ってくるのかと思ったものの、改めてマップを見るとそんな都合のいい道はなく、バスに乗り損ねたことを確信しました。
バスに乗れず…どうする!?
とりあえずゲートのところまで行き、ひょっとしてバス停があったのか改めて周囲を見ましたが、見当たらず。いずれにしろ「この道沿いで待てということだったのか…」。次のバスは約2時間後ということで、フェリーには間に合いません。どうしようか…マップを見るとすぐ近くにタクシー会社があることを発見し、急いでそちらへ。
会社の前に着くと、車が2台と、洗車用のホースから水が出しっぱなしになっていて「これはラッキー誰かいる」と思い、玄関の呼び鈴を押したのですが、返事はありません。電話も何度かしてみたのですが、こちらも全くつながりません。タクシーで飛ばしてフェリーにギリギリ間に合う時間まで、連絡を取り続けてみたのですが応答はなく、結局時間切れに。この日のうちに島から出ることができなくなってしまいました。
今にして思えば、バスが行ってしまった時に「津波館」に駆け込んで相談する手もあったように思うのですが、当時はちょっとしたパニック状態になっていたのと、タクシー会社が近くにあったから何とかなりそうと思ってしまい、それが運の尽きに。
善後策を練る
ひとまず予約していた函館の宿に電話して、キャンセルをします。フェーリーの欠航とかであれば、免除になった感じがありましたが、所詮自己過失のため、当日キャンセルということでキャンセル料が80%かかることに。続けてフェリーも指定席を頼んでいたので、フェリー会社に電話。幸いにもこちらは、キャンセル料はかからずに済みました。
そして飛行機。翌日朝のフェリーで江差に戻っても、函館までのバスの時間の関係で、予約していた便に間に合わないことが判明。ただ不幸中の幸いにこの便「株主割引」を使っていたため、空きさえあれば手数料がかからず変更できるので、空きを調べてみると最終便に空席が!急いで変更をかけ席を確保しました。

そして残るは今日の宿。夏の週末の時期、はたして空があるのか…。フェリーターミナルに近く、島に数少ないバス・トイレ付の宿に電話してみたが、出てくれない…。他の宿にするか、出てくれるまで待つか。結局待つ事にして、ターミナルのある奥尻地区へのバスを待つ事に。
バスを待ちながら
しばらくは「津波館」の次の、きちんとバス停のあった「青苗港前」で待っていたものの、2時間近く時間があるため、暑い中ぼんやり待つのもなあ…とマップを見てみると、少し先にDCMの店舗があることを発見。そこまで行けば冷房が効いているし、何か飲み物も売っているし、ということで街の見学がてらそこまで歩いていくことに。
ただ道すがら見る青苗地区は、スーパーなどの店舗が閉店になっているところが多く、かなり寂れた印象が残りました。

20分程かけてDCMに辿り着き、しばし冷房で体を冷やし、飲み物やパンを購入。近くにあったバス停(青苗小学校前)にはきちんと待合室があり、そのベンチでバスが到着するのを待ちます。この間でようやく宿とも連絡がとれ、空き室有が判明。しかも15時半頃の電話にもかかわらず夕食の用意もしてくれる、とのことで、1泊2食でお願いすることに。一時は野宿も覚悟したけど、助かった~。
宿へ
バスに乗り込むと乗客は、同じバス停から乗った買い物帰りの女性との2人だけ。途中でも誰も乗らず最後は運転手から「どこで降りる?」と聞かれ、フェリーターミナルで降ろしてもらいました。所要時間は30分ほど。飛行機やフェリーと時間合わせば、もう少し乗客も増えるだろうに、もったいないなあ。

押さえた宿は、フェリーターミナルすぐの場所にある「トラベルハウス想い出」。宿に着くとちょうど女将さんも買い物から戻ったところらしく、一緒に中に入りチェックイン。「風呂沸いているから、狭い部屋の風呂じゃなく広い方に入ってったら~」と言われて、ありがたく一番風呂をいただきました。いろんな汗を流してすっきりして、夕食へ。

品数が多く、まさに手作り感のある夕食。しかも昨今、道南ではなかなか口にしづらい「イカ刺し」もついていました。お腹がいっぱいになって就寝。明日は、5時に起きてフェリーで函館に。いろいろあった1日だったけれども、明日は順調にいくといいなあ。


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