はじめに
タイトルにいきなり「死体花」って、いったい何?ファーストクラスとどうつながるの?という方が大半かと思うが、ファーストクラスに乗るためにシドニーに到着したちょうどそのタイミングで、「死体花」という花が、15年ぶりに開花してしまったのだ。

それを知ったのは旅の途中に来た、友人からのライン。添付された記事をよく読むと、何と花が開花しているのは24時間で、シドニー到着時にギリギリ見ることができそうなタイミングであることがわかったのだ。折角の機会なので見に行くことにし、到着早々その足で「シドニー王立植物園」に向かった。
王立植物園に到着すると…
サーキュラーキー駅を降り、オペラハウスに向かう人波から一人はずれ、まずは植物園の入口へと向かう。

植物園の一体どこで見れるのか、などといった細かい事前情報は一切なく、「まあ行けば何とかなるんじゃないか」と思い、入り口にたどり着くと、何やら看板が…

実は「マニア的な人が何人か来ているぐらいだろう」と思っていたのだが、結構大々的にイベントを開催しているようで、「定員に達したら早めに行列を終了することも」なんて書いてある。締め切られたら来た意味がないと、あわててイベント会場へと向かう。


園内にはそこかしこに、会場への誘導サインが掲示されている。「これはわかりやすい」とそれを辿っていくと、徐々に同じ方角に向かう人々が増えてくる。

何だか嫌な予感がし始めた頃、ようやく展示されている場所に到着した。するとそこにあったのは、長い行列。しかもそれが延々と続いている。まるでテーマパークのアトラクション待ちのようだ。その最後尾を探すべく、列に沿って歩いていき、ようやく発見。

いったい見学までに、どのぐらい時間がかかるのか。フルフラットシートで横になってきたとはいえ、熟睡しているわけではない機内泊明け。正直かなり眠たく、一瞬やめようかと思ったが、まあこれを逃すと一生見ることもないだろうと思いなおし、列に並ぶことに。

シドニーの季節は夏。正反対の季節から到着した身には、日差しの強さが身に染みる。すると植物園のスタッフ(上画像、緑のTシャツの人)が声掛けして、何やらチューブからクリームを出して希望者につけている。どうやら日焼け止めを出して配っているらしい。女性陣から次々に声がかかって、大人気。さすがにそれをつけるまでではなかったものの、機内からペットボトルの水を持ってきてよかったと、500mlの水を大切に少しずつ飲んでいく。

ひとまず第一関門のような門柱のところにくると、そこがまさに関所になっていて、スタッフが寄付を募っている。基本この植物園は入園無料(素晴らしいことに、シドニーの博物館の多くは、無料で入館できる)で、しかも今回実は全く現金を持っておらず、それでかわそうかと思ったものの、ちゃんとクレジットカードでもタッチひとつで寄付できるようになっており、観念して5AUDを寄付する。

でもまだここは序の口。ここからが長く、行列は本当にちょっとずつだけ進んでいく。中には連れの誰かが抜け出して、会場にあるお店でアイスクリームを買ってくる人とか、近くの水場に行く人などいたが、一人旅の身ではそんなこともできず、眠気を我慢しながら、ひたすら忍耐の時間を過ごす。

並び始めてから2時間。ようやく、展示会場に入る順番がきた。いよいよご対面だ。
死体花とご対面
展示会場には、20人ぐらいが1グループになって入っていく。

入口からみんな一斉に、スマホなどで画像や動画を撮影し始める。遠くから見た第一印象は、「まるでペリカンのような花だなあ」。

「死体花」の正式名称は学名「アモルフォファルス・ティタヌム」日本名で「ショクダイオオコンニャク」。インドネシアのスマトラ島原産で、その花が「腐った死体のような悪臭を放つ」ことから「死体花」と呼ばれるようになったのだが、さてその肝心のニオイというと…

一緒に入った人の中には、スマホに向かって大げさに「くさーい」などを叫んだりしていたが、実はほとんどニオイは感じなかったのが、実情だ。多分もう花がしおれかけているのでそんなに強いニオイを既に発していなくなっていたのでは、と思う。それが良かったのか残念だったのか、何ともいえない気持ちになりながら、展示会場を後にした。
翌日訪問すると…
その翌日、たまたま植物園の近くに来たこともあって、「今日はどのぐらいの混み具合かな」と見に行ってみたのだが、

何と行列は全くなく、看板も撤去されている。「展示会場にも入れないのかな?」と、近くに行ってみたら、たまたまスタッフがいて「昨夜で公開は終了。もう中には入れない」とのことだった。

まあ昨日の夕方段階でしおれ気味で、ニオイもほとんどなかったのだからしょうがない。
シドニーでは15年ぶりの開花だったが、所によっては2~10年に1度開花するらしいので、世界のどこかで機会があれば、またニオイを確かめに行ければと思う。



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